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11.4.25 凪ぎ海!シリテン(タイプ)
天気も最高。風もほぼ無風。

海はどこもかしこも静か!
ここ数日では、一番のベタ凪ぎ。
ノーゲストなのが悔やまれる・・・(笑)


こんな日じゃないと、なかなか。。!!ってビーチポイントへ。

そこは、エントリー・エキジットが体力的に大変なポイントなんで
年に数えるほどしか潜らないんだけど・・・・ダイナミックなドロップに入り組んだ洞穴
そして、深場からタイドプール的な要素まで遊べる、まさにビッグ・ポイント。

「ヒィヒィ」言いながら、足腰鍛えてきた。


深場では新しい収穫は得られなかったけれど・・・

サンゴの綺麗な浅瀬に帰ってきてから、僕的『新発見』が!!


以前から、探していたスズメダイに出逢えたのだ。



その名も『シリテンスズメダイ』

過去には慶良間のボートポイントでしか見たことが無くて
今回、沖縄本島のビーチポイントでの僕的新発見!になる。
11.4.25 凪ぎ海!シリテン(タイプ)_b0100730_204067.jpg
・・・見た目は
オヤビッチャに瓜二つ。

長い間オヤビッチャの“シノニム”(同物異名 同じ種類に違う名前がつけられている)か、否か?!
とされていたタイプのスズメダイで、それだけソックリであるワケ・・だが。。

数年前に美ら海水族館により、『シリテンスズメダイ (Abudefduf caudobimaculatus)』として
独立した種として発表された。・・・とは僕に入っている情報。(日本魚類学会的に有効かはちょと問い合わせ中)



さて、とりあえずこの両種(両タイプ)の識別点としては2点

まず、『シリテン』の名前の由来となっていると言う
尾びれ基部近くのテンテン(点々)

↓『シリテンスズメダイ』                 ↓『オヤビッチャ』
11.4.25 凪ぎ海!シリテン(タイプ)_b0100730_20494397.jpg11.4.25 凪ぎ海!シリテン(タイプ)_b0100730_2050886.jpg
 

















が、この点々は個体によってハッキリした個体と・・・いまいちハッキリしない個体といる。ので。。。


もうひとつの識別点がより重要になる。
頭に一番近い横縞
その横縞の胸ビレ基底部とのぶつかる所に注意。

↓『シリテンスズメダイ』                  ↓『オヤビッチャ』
11.4.25 凪ぎ海!シリテン(タイプ)_b0100730_2105043.jpg11.4.25 凪ぎ海!シリテン(タイプ)_b0100730_2123554.jpg


















シリテンスズメダイは一番頭側の横縞が胸ビレの後ろに逸れ
オヤビッチャでは胸ビレの基底部にぶつかり、通過する。




写真の出来は悪いけど、なんとなくでも・・お解かり頂ける??



シノニム扱いから、正式に標準和名となっていれば
ウチのスズメダイのページにもアップせねば。
それ用の写真も結構撮ったし~。(笑)


2011/04/26 追記
そして、S先生にご教授頂きまして

●現時点ではオヤビッチャのシノニムとされています.
きちんとした分類学的な整理が必要です


とのこと。。。まだ学術的には決着付いていないという事ですかね。

振り出しに戻る。
by sensuiannai285 | 2011-04-25 21:27 | 海の生物雑談 | Comments(2)
Commented by しげる at 2011-05-05 23:35
僕はへそ曲がりなので、シリテンスズメダイ(仮称)がオヤビッチャのシノニムである証拠を探していたりします。。。(笑)

オヤビッチャの産卵にシリテンが混じってたりしないか、注意しているんだけど、屋久島はシリテンの絶対数が少な過ぎてまったく観察できずです。。。(^^;;

逆に別種であるよりも遺伝的な多様性の一例だったりしたら超面白いのになぁ。。。
Commented by sensuiannai285 at 2011-05-06 21:32
しげるさん
僕は、別種だとイイなぁ~、と思っているんです。
ウチも見つけたばかりで、まだ何とも言えませんが
この場でのシリテンタイプは同タイプ、同サイズで群がっていて
『theオヤビッシャ』とは混泳してませんでした。
『シリテンスズメダイ』の論文も“ちゅら海水族館”の方によって発表はされてるようです。
その内容によると、産卵形態にも違いがあるとの話です。
さて、今後どうなっていくか・・?フィールドでの観察もやり甲斐があります。^^v


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